2023-01-01から1年間の記事一覧

無目的な行動と合目的的な行動と - まとまらない雑感

山登りらしい山登りをやめてから20年以上になる。ピッケルだとかクライミング用のロープだとか山靴だとかは、結婚したときに捨てた。命を危険にさらすことができる立場ではなくなったと覚悟を決めたからだ。ただ、実質的にはその数年前からそういった道具類…

「正しい勉強の仕方」なんてない - 幻は追いかけないこと

「勉強のやり方を教えてほしい」という需要が多いことに、家庭教師をやっていると気がつく。そこに至る状況はだいたい想像できる。 「なんで勉強しないの」「やろうと思ってるんだけど」「じゃあ、やりなさい」「何からやったらいいのかわからない」「まず宿…

外国大学への進学を勧める理由とその対応 - 主に英語に関しての話

私立高校なんかでよくプログラムに組み込まれてる短期留学などの語学留学を除けば私の生徒で外国の学校へ進んだ人はいまのところいないのだけれど、遠からず出てきても不思議はないと思っている。先日も、体験授業だけ受けて結局契約には至らなかった医学部…

「いつ、だれが」に関心がある自分と、ない自分

辻邦生の「安土往還記」を少し前に久しぶりに読み返した。中学生か高校生の頃に何度も読んで「スゲェわ」と感心して以来、十年ぐらいおきに読み返しているんじゃないかと思う。とりあえず手堅く楽しめる1冊として、自分の中ではリリーフエース的な位置づけと…

民主主義って何かというのが、まず人によってちがうという話

細かい話をするといろいろと面倒なので、大雑把な話。 このあたりを読んで、「ああ、なるほど、そもそも民主主義ってものに対して考え方がまったくちがう人がいるんだなあ。それもけっこうな多数で」と思ったので、そのこと。 anond.hatelabo.jp まあ、以前…

校正やってた頃の思い出

大学を途中で辞めてバイト生活をはじめてしばらくして、私が自分の仕事として選んだのは編集だった。もう40年も前のことだ。まだDTP以前の時代で、主流は写植だった。電算写植がそろそろ出てきていたけれどまだ虫眼鏡でドットが見えるぐらいの解像度で評判は…

認知症のことはよく知らないけれど - 老母との日々

老母、その後 去年の春、生活のパターンを変えた。年老いた母親の体調が急速に低下したからだ。3年半ほど前に父親が死んで以来、母親の住む実家には週に1回ぐらいの割で顔を出していた。高齢であるし、コロナが流行していることもあったから。ちなみに、父親…

「共同親権」の議論を思うにあたっての個人的経験

ブコメの言い訳 先日、こちらのツイートにくっつけたブックマーク・コメントに対して、たくさんの黄色い星を頂いた。ただ、短いコメントなので、けっこういろいろな受け取り方をされているのではないかと、あとになって思った。 猫さん on Twitter: "やばい…

「貧困」という言葉を誤解していたらしい

「実家が太い」と言ってしまっていいと思うのだが、私は貧しさと無縁な生活を送ってきた。無縁というのもちょっとちがう。いろいろな局面で貧しさと隣り合わせになりながら、そこにつきものの苦しみから本質的に遠いところにいた。事業がうまくいかなくなっ…

少し、中学受験指導の要領がつかめてきた

中学受験に関してはこのブログでも再々書いているのだけれど、ぶっちゃけていえば、私自身は中学受験指導の経験がそれほど豊富とはいえない。家庭教師業、いちばんお客さんが多いのは高校受験だし、中学受験は手数ばかりかかる。高校受験のノウハウは割と確…

なぜ「全部譲ってようやく対等」なのか

この記事 anond.hatelabo.jp 結婚・同居すんなら「絶対に譲れないこと以外は相手の希望に沿うように譲れ。それも無言でそうしろ」 に対してつけたブックマーク・コメント 結婚・同居すんなら「絶対に譲れないこと以外は相手の希望に沿うように譲れ。それも無…

DeepLを業務に使った

翻訳エンジンのDeepLは、登場したときから「あ、これで時代は変わったな」と思わせてくれるものだった。ただ、実際の仕事に使おうとは思わなかった。仕事というのは翻訳仕事だ。業務としてお金をもらう仕事では、いくら優れていても使う気になれない。クライ…

多様性と宗教と

私の宗教に関するスタンスは割とはっきりしている。個人的に敬虔でありたいと願っているが、それは他者と共有するものではない。したがって、共有することを前提として人が集まる組織宗教に属することはないし、そういったものとは距離をおきたい。このあた…