2016-01-01から1年間の記事一覧

アタマが良くなるクスリはないのだけれど…

学校のテスト、特に中学校や高校の試験は、点取りゲームに過ぎない。それ以上でもそれ以下でもない。それが掛け値のない現実。だから、テストのための勉強というのはつまりはゲームでハイスコアをとるためのトレーニング。だから、それがその人の知性に対し…

風邪はなかなかダイナミック

正しく発せられた問いかけは、問題の大半を解決しているという。風邪をひいたらどうすべきだろうか? その問いは、正しく発せられているとは言えない。なぜなら、風邪といっても一様ではないからだ。それに、風邪の各段階によってすべきことはちがう。さらに…

スパム発信者になってしまった! - これは自分を振り返る機会かもしれない

今朝(というよりもう昨日の朝)、メールを見たら、契約しているレンタルサーバーから「メール送信件数の上限を超過しております」との連絡。やばいよ! 全く心当たりがないのに、1000件以上のメールが送信されている。あわてた。 よく聞く話だがどこか遠い…

オールドメディアの勝利 - テレビをバカにしてはいけないという教訓

トランプ大統領を生んだ今回の大統領選挙、結果を正確に予測したのは結局はFacebookだけだったという分析記事がある。かなり詳細な考察。 medium.com けっこう妥当な気がする。そして、こういう記事を見ると、「今回の選挙はやっぱりソーシャルメディアが勝…

刑務所に入るのはヒラリーか、トランプか? - どっちもありそうにないが

トランプの公約(?)のひとつは「ヒラリーを刑務所に」だが、おそらくこれは実現しない。トランプが指揮権を発動してさらなる捜査が進んでも、メール問題に関しては現在わかっている以上の問題は出てこない。既に徹底的に調べつくされているわけだから。仮…

トランプ経済は破綻する - もういっぺんだけ言っておこう

私は言霊という非科学的なものをなんとなく信じている。迷信を信じる自由がなくなったらこの世は終わりだと思うから、そのことでとやかく言われたくはない。だから私は、1回も「トランプが当選する」みたいなことは言わなかった。ただ、そうなったらヤバイな…

アメリカ大統領選挙への野次馬的感想

(11月9日12時30分)大統領が今日決まらない可能性 - 投票日から2週間後までもつれた16年前が再びか? 正直、ここまでトランプが引っ張るとは思わなかった。日本時間11月9日12時半の時点で、トランプがリード。そして、勝敗を分けるフロリダ州は49%対48%と…

変わる英語、変わらない英語教育

日本の英語教育は、私が知っている過去数十年だけとっても大きく変わった。指導要領はコミュニケーション重視に大きく舵を切ったし、高校英語では科目構成そのものが大きく組み替えられた。各学校には英語を母語とするALTが配備され、小学校の間から英語に親…

言葉の定義と、詩と、気温と

もちろんノーベル賞はもらえない 高校生ぐらいの頃だったと思うが、「ボブ・ディランみたいな歌が書きたい」と思った。コンセプトは、「とにかく長い歌」。ディランの歌は、やたらと長い。長ければボブ・ディランというわけではないだろうし、ボブ・ディラン…

サンタクロースは存在するか - 息子との想い出

サンタ問題が存在することを、ひとの親になるまで知らなかった。つまり、「サンタクロースは存在するのかどうか」という大命題。いや、どうでもいいことだ。少なくとも、十代以降結婚するまでの数十年間の私にとってはどうでもいいことだった。鼻でフンと笑…

海外からの投票はトランプに有利か? - ヤジ馬の予想として

投票日まで1週間を切って、いよいよ罰ゲームのようなアメリカ大統領選挙のわけがわからなくなってきている。世論調査の支持率でいえばほとんど常にトランプが負けているが、どっちかといえば誤差の範囲。民主党と共和党の地盤分析みたいなアメリカ大統領選挙…

砂糖玉の効用 - 私たちはプラセボについて十分にわかっているのだろうか?

海外のホメオパシー事情をチラ見した 別に自分自身が使っているわけでもないのでホメオパシーにまつわる議論に深くかかわるつもりはないのだが、ここにあんまり科学を持ち出すのは、ちょっとちがうんじゃないかと感じている。少なくとも、硬い科学だけではど…

科学でもって叩く人々に - 「迷信」は正しい罵詈雑言か?

人間には2種類があり、迷信には3種類がある どうにも「科学」の名前を借りた(あるいは「科学的」かどうかを論拠にした)批判的な言葉がしんどくてしかたない。いや、まあ私だって、そういうモノの言い方をすることはある。基本的に、ケンカというのは、ケン…

笑うのはたいへんだし、泣くのはもっとたいへんだ - 現代落語に寄せて

なんで「マックで女子高生が」が私にウケなかったのか? 中学2年生の息子、落語が趣味で、小学生の頃からあちこちでシロウトの一席を披露してきている。福祉施設の慰問とか、ローカルなイベントとかで。ただ、声変わりで思うようなパフォーマンスができない…

なんで「記録タイマー」をアップグレードする?

「記録タイマー」と聞いて、「ああ、あれだな」とピンとくる人は、おそらく理科教員だろう。塾講師、家庭教師、学参編集者、私のような教育寄生業界の人間かもしれない。ほとんどの人は「記録タイマー」と聞いても、「えっと、ストップウォッチのこと?」ぐ…

禁書がある国にロクなことはない

「バナナはおやつに入りますか?」 この文明化された日本という国に、禁書が存在する。驚いた、と言いたいところだが、驚くことでもないかもしれない。 togetter.com 学校というところは、実に奇妙なことをやってくれる。以前から、そういう話はあった。 det…

AIによる投資は未来をつくるのか? - あるいは、資本主義の言い訳を聞きたい

AIで株って? 株式投資の現場に実際に人工知能が導入されているらしいという報道をしばらく前に聞いて、いろいろ考えていた。これは機関投資家がやっていることだと思っていたのだが、一般投資家にもその利用が広がるようだ。 www.nikkei.com そしてさらに、…

倫理が論理に影響するとき - あるいは、学問は血塗られているという話

倫理と論理は、漢字の書き取り問題でよく一緒に出される。私は高校生になって倫理の授業が始まる瞬間まで、この2つを混同していた。最近の優秀な生徒はちゃんと区別している。ともかくも、ethicsとlogicsは基本的に別なもの。ただ、現実世界においてはこの2…

問題になっているのは何なのか? - ホメオパシーについて語る前に

ホメオパシーについてはいっぺん自分の考え方をきっちり書いとかなあかんなと思っていたんだが、それはそれでけっこう重い話になるので躊躇している。ただ、ここのところの炎上のしかたには、ちょっと「ちがうんじゃないの」というのを感じていた。そこにま…

ミシェル・オバマを大統領に? - それは、ない、けれど。

ミシェル・オバマ大統領夫人の演説を受けて、「よっ、大統領!」ではないが、彼女を大統領に、という声がまたも上がってきているらしい。ヒラリーができるならミシェルだって、ということなのだろうか。 www.good.is もちろんこれは、外野の声。にしても、Tw…

ボブ・ディランのノーベル賞に言葉がない。

ボブ・ディランがノーベル文学賞! なんとも驚きだ。そして、嬉しい。ノーベル賞、さすが、やることがダイナマイト級。 アメリカの文壇では、喜ぶ人がいると同時に、「なんで作家じゃないんだ!」「フィクションは去年も対象じゃなかった。それはないよ」み…

因数分解とか、教える意味はあるの? - 教育についてウダウダ書く前に

なんで勉強するの? 中学生ぐらいの子どもたちに、「勉強、好きですか?」って聞いたら、10人のうち8人から9人は「嫌いです」もしくは「好きじゃない」と否定的な答えをよこす。正常だと思う。私も嫌いだった。いまでも嫌いだ。 もちろん、10人のうちに1人か…

大統領候補の差し替えはあり得るのか - 技術的に、ほぼ不可能

アメリカ大統領選、トランプのあまりの傍若無人ぶりに共和党が候補者の差し替えをするのではないか、みたいな話が以前からある。この期に及んでそんなことができるのだろうか? いまだにそういう可能性に触れている記事があったので、気になった。 www.newsw…

「意訳」という言葉への違和感について - あるいはAI翻訳への期待

英語は、私の重要なメシのタネのひとつだ。英語で初めてお金をもらったのはもう30年も前の話。その後、断続的に、15年ほど前からは継続的に、私の生活をささえてくれている。高校時代に英語で危うく落第しかけたことを思えば奇跡のような話だし、海外生活な…

いつの間にか消えていたePubs.jp - 無料のWebサービスにありがち、とはいえ

このブログを書いていて、「そういえばむかし書いたものをePub形式でアップしてたよなあ」と思い返して探してみたら、サイトが消えていた。そのサイトというのは、ePub投稿サイト。電子書籍が普及する黎明期に立ち上げてくれたサイトで、私はけっこういろい…

トランプとヒラリーがどっちも嫌われる理由

私のような傍観者が分析することでもないのだが、今日の2回めの大統領候補ディベートを聞いていて、なんとなく理由がわかったような気がした。 タウンミーティング形式の今回のディベート、一般市民から選ばれた人々が質問する。そのなかで、非常に良い質問…

トランプは死なない - それがアメリカの民主主義

聞き飽きるぐらい聞いてきた「トランプ失言」が、またも明らかになった。そして、「今度こそあいつは終わった」みたいな言い方も聞き飽きるほど聞いた。だが、トランプは終わらなかった。ということは、今度も終わらない。 toyokeizai.net なぜなのかといえ…

署名で謝罪を要求するのはちがうと思う

例の問題で例の人に謝罪を求めるという動きがあるそうだ。 www.change.org いや、これはちがうだろう。 まず、本人は既に謝罪したつもりになっている。その上に謝罪を求めても、せいぜい「○○さんに言われたとおりに謝罪しました」的なものしか得られないはず…

男の子は働かない。 - ユニセフの報告書、だそうだ

BBCのニュースを見ていると、ユニセフの報告書によれば少女が少年に比べて40%も多く無賃金労働をさせられている、とのこと。世界的に。この場合の少女の定義は10歳から14歳らしい。無賃金でというのは、つまりは家事労働。料理や掃除といった日本でも想像し…

スケールが変わると意味が変わる ─ 一千億円の損失を出せるもんなら出してみたい

ドナルド・トランプが18年間にわたって税金を払っていない可能性が報じられたとき、最初に思ったのは、「あ、私とおんなじだ」だった。 mazmot.hatenablog.com ドナルド・トランプとたぶん同じ理由で私も自分の確定申告書のコピーは公表したくないのだが、こ…