社会とか、文化とか

「敬語」は「敬語」じゃない - 文法教育に存在するバグ

敬語は不要ではないか。誰もがそう思う一瞬があるだろう。けれど、なくならない。それには理由がある。 anond.hatelabo.jp 敬語がなければ、日本語が日本語にならない。なぜかといえば、敬語は日本語文法の中にしっかりと食い込んでいるからだ。だから、敬語…

いかにして子どもをゲームから遠ざけるか

自分自身を振り返って、親が子どもに何かを禁じるのは、そのこと自体が問題だと思う。親の言うことなんて、たいていは聞かなくてけっこう。かつて子どもだった自分自身の経験からはそう言い切っていいと思う。 とはいいながら、今度は親になってみると、子ど…

笑うのはたいへんだし、泣くのはもっとたいへんだ - 現代落語に寄せて

なんで「マックで女子高生が」が私にウケなかったのか? 中学2年生の息子、落語が趣味で、小学生の頃からあちこちでシロウトの一席を披露してきている。福祉施設の慰問とか、ローカルなイベントとかで。ただ、声変わりで思うようなパフォーマンスができない…

禁書がある国にロクなことはない

「バナナはおやつに入りますか?」 この文明化された日本という国に、禁書が存在する。驚いた、と言いたいところだが、驚くことでもないかもしれない。 togetter.com 学校というところは、実に奇妙なことをやってくれる。以前から、そういう話はあった。 det…

AIによる投資は未来をつくるのか? - あるいは、資本主義の言い訳を聞きたい

AIで株って? 株式投資の現場に実際に人工知能が導入されているらしいという報道をしばらく前に聞いて、いろいろ考えていた。これは機関投資家がやっていることだと思っていたのだが、一般投資家にもその利用が広がるようだ。 www.nikkei.com そしてさらに、…

ボブ・ディランのノーベル賞に言葉がない。

ボブ・ディランがノーベル文学賞! なんとも驚きだ。そして、嬉しい。ノーベル賞、さすが、やることがダイナマイト級。 アメリカの文壇では、喜ぶ人がいると同時に、「なんで作家じゃないんだ!」「フィクションは去年も対象じゃなかった。それはないよ」み…

いつの間にか消えていたePubs.jp - 無料のWebサービスにありがち、とはいえ

このブログを書いていて、「そういえばむかし書いたものをePub形式でアップしてたよなあ」と思い返して探してみたら、サイトが消えていた。そのサイトというのは、ePub投稿サイト。電子書籍が普及する黎明期に立ち上げてくれたサイトで、私はけっこういろい…

署名で謝罪を要求するのはちがうと思う

例の問題で例の人に謝罪を求めるという動きがあるそうだ。 www.change.org いや、これはちがうだろう。 まず、本人は既に謝罪したつもりになっている。その上に謝罪を求めても、せいぜい「○○さんに言われたとおりに謝罪しました」的なものしか得られないはず…

自然環境保全の思想は、地球外に適用されないのか

環境問題に対する考え方は、人によって極度にちがう。自然環境の保全という一点だけとっても、人間の干渉を極度に排除する純潔主義から、人為と自然の相互作用に着目する相対的な視点、さらには人類にとって有用かどうかで保護されるべき自然の価値を評価し…

マッチの灯は消えるのか? ─ この秋は、神戸らんぷミュージアムへ行こう

日本国内のマッチ産業が風前の灯という記事があった。 www.kobe-np.co.jp 国内製造4社のうちの大手1社が撤退ということ。たまたまウチの引き出しを見たら、2種類のマッチがあった。いずれも兼松日産農林株式会社製。この会社が淡路島にある工場を閉鎖するら…