教育とか、英語とか
家庭教師で新しい生徒をもったときにもっとも重要なのは、現状を把握することだ。ということで多くの家庭教師は「テストの点数を教えて」というのだが、そんなもので生徒の現状がわかるはずはない。点数やその推移は参考にはなるし、戦略を立てる上でも重要…
ひとつ前のエントリが、久々にホッテントリ入りした。こんなマイナーなブログ書いていると、それだけで舞い上がってしまう。 mazmot.hatenablog.com だが、この記事、思い入れも時間もないままに書きなぐったものだから、改めて振り返ってみると、いろいろと…
たぶん他の家庭教師はやらないことなのだけれど、私は特殊な事例を除いてほぼ受け持ったすべての小学生、中学生、高校生に対して、小学1年生の算数の復習から数学(算数)の指導をスタートする。なにしろ、学校で教えられる教科のなかでも数学はことさらに積…
オリンピック(やめときゃいいのに)とかに関連してサマータイム導入が提案されていること(余計なことだ)について、 anond.hatelabo.jp サマータイムは教育にこそ大きな影響を及ぼす という話が増田(通称:アノニマスダイアリー、あ、逆だわ)にあった。…
私の生業の半分を占める家庭教師では、結果がすべてだ。それがいちばんシビアに出てくるのが入試結果で、合格すれば「ありがとうございます! 家庭教師をお願いしてよかった」となるし、不合格なら「高いお金を払ったのになんだよ」と、たとえ面と向かって言…
なんか、増田ばっかり見てるようで「ヒマ人か」とバカにされそうでもあるのだけれど、ここのとこ体調がイマイチで、気合を入れて行動するだけのエネルギーがなかなかとれない。そのエネルギーを本来はそれほどエネルギーを要求されないはずの家庭教師の仕事…
家庭教師をやっていると、けっこうな確率で学習障害、発達障害など、ハンディを抱えた生徒に遭遇する。理由はかんたんで、そういうハンディを抱えた子どもは、サポートを必要とする。必要なサポートが得られなければ、高額な負担をしてでも家庭教師を雇わな…
ある人に何かの能力があるかどうかを知るには、実際にそのタスクをやってもらうのがいちばんだ。たとえば、ある人がお茶を点てることができるかどうかを知りたければ、お点前をお願いすればいい。よどみない動作で美味しいお茶をいれてくれたら、素人目にも…
(以下、「家庭教師のための講座」のための原稿下書き) 生徒に教えていると、「やる気」がなくて困ることって、たくさんありますよね。生徒の「やる気」がなくて困ったこと──そうですよね、皆さん、大きく頷いてらっしゃいます。皆さんの経験でけっこうです…
学校で数学を学ぶのは、何のためなのだろうか。家庭教師として生徒と数学を始めるとき、だいたいは最初のうちにここを生徒に確認する。「何のために数学やるの?」。多くの生徒が「将来困るから」みたいなことを答えるので、「学校で習う数学を使うことなん…
学校は変わらない 義務教育=学校に行かせること、という図式が、ようやく変わろうとしている。変わろうとしているけれど、まだいまのところは変わらない。いろいろあっても結局変わっていない。「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保…
家庭教師としての経験も5年になった。入れ替わりの激しいこの業界だから、ベテランと言ってもいいだろう。これは「プロ」としての経験という意味だ。大学生のアルバイトとか、そういうのは除外したい。 その私が、いくつかの例外的なケースを除いてほぼ最初…
日本では、身分制度が憲法で明文的に否定されている。そのせいもあって、「生まれがいいから」というだけで特別な待遇を受けるような人生に対して、多くの人が否定的な感覚を覚える。ドラマや小説、アニメやファンタジーであっても、貴族、王族、富貴の生ま…
500年ほど時代遅れな「百発百中」 興味深いブログ記事を見た。 d.hatena.ne.jp 実はこの「百発百中」理論、私は若い頃、けっこう取り憑かれていたことがある。私はまともな就職はせずに社長と2人の小さな編集プロダクションのアルバイトから仕事人生を始めた…
作文教育は行われているのか? 日本人は論理的な文章を書くのが苦手だと言われている。国際化のこの時代、論理的な文章を書くことの重要性は再三指摘されている。国際化というだけではない。論理的な文章は論理的な思考と表裏一体の関係にある。非論理的な思…
機械翻訳がまた進化した、ようだ 20年ばかりも前に翻訳ソフトというものに初めて触れて以来、いつかは実用的なレベルの機械翻訳が現れると思ってきた。そして10年ばかり前、Googleが「あと10年で完全な機械翻訳を実現する」と言っているのを聞いて、「そりゃ…
ひょんなことから始めた家庭教師の仕事も、けっこう長くなった。やってて面白いなあと思うのは、これが全力投球を要求されるからだ。子どもだましの古臭い知識を適当に教えとけばいいとか、あるいは生徒が問題を解く監督だけしときゃいいとか、いや、たしか…
指導要領改訂で道徳科という科目ができるとかいう話を聞くのだけれど、家庭教師としては文部省のサイトに「道徳科の評価で,特定の考え方を押しつけたり,入試で使用したりはしません。」と書いてある以上、特に関心はない。特定の思想の押し付けはないと言…
別にウラをとったわけでもない単なる与太話なのだが、中学の教科書に漢文が載っている理由は、詩吟協会(なんてものがあるのかどうか知らないが)の陰謀ではないかとずっと思っている。詩吟というのは漢詩を独特の節回しをつけて読むもので、幕末ぐらいから…
人間の記憶はアテにならない 家庭教師という仕事をしていると、ときどき生徒が気の毒になる。学校の教師の中にはずいぶんと大量の知識の暗記を生徒に強いるタイプのひとがいるからだ。そういう教師は、テストに暗記していなければ解けないだろうというタイプ…
中学生の頃の私は、本当に嫌な生徒だっただろうと思う。教師から見てね。というのは、教師の誘導には絶対に乗らなかったから。単純にひねくれ者というだけなのだけれど、それが凄まじかった。 たとえば社会のテストで、「イギリス」と書かねばならない解答欄…
学校は教育のため? 私は学校行かなくてもいいじゃない(いろんな意味で) と思っている。というのも、自分自身が高校時代にはほぼ完全に授業から精神的にエスケープしていたし(早い話が体育以外はほぼ完全に居眠りしてた)、自分の息子(中3)も天下に隠れ…
私の祖母はもうずいぶん前にこの世を去っているのだが、私をずいぶんとかわいがってくれた。その祖母が小学生だったか中学生だったかの私に向かって話してくれた言葉を思い出す。 「じゅんちゃん、なんでも覚えといたらええんやで。覚えて悪いことは泥棒だけ…
家庭教師の仕事をやっていると、けっこうな確率で学習障害(LD)に出くわすことになる。家庭教師というと「難関校受験対策のために金持ちが雇うもの」というイメージがあるかもしれないが、実際にはそういうケースはそれほど多くなく(もちろんある程度の比…
軍歌ってなんだろう? 先日来、「軍歌をうたわせる幼稚園」というのが話題になっている。「そりゃないだろう」とか「時代錯誤だ」みたいな感じで多くの顰蹙をかっているわけだが、そういう話を見ていて、なんか「軍歌」のイメージがちがうんじゃないかという…
今日もまた、我が家に7人の保育園児がやってきた。前回記事にも書いたが、年長児たちが卒園を前に、「よそのお家」に遊びにくる企画だ。こういう変な企画にノッてきてくれる保育園があって、本当にありがたいなあと思う。そして、保育園って、そういう融通無…
今年も、保育園の年長組の子どもたちが我が家にやってくる。息子が保育園の年長さんだったときに始まったこの行事、今年で9回目。よくここまで続いたもんだと思う。 中身は至って単純。保育園の子どもを5〜8人ぐらい(年によってちがう)のチームに分けて自…
敬語は不要ではないか。誰もがそう思う一瞬があるだろう。けれど、なくならない。それには理由がある。 anond.hatelabo.jp 敬語がなければ、日本語が日本語にならない。なぜかといえば、敬語は日本語文法の中にしっかりと食い込んでいるからだ。だから、敬語…
PTAの問題は、巨大すぎてちょっと正面からは触れない。けれど同時に、子どもをもったら避けて通れない。PTA改革は地域差が大きくてそこそこに進んでいるところでは進んでいるようなので一概に批判ばっかりしているのもなんなのだけれど、少なくとも私の身近…
いまの若い人には信じられないかもしれないが、ほんの50年ほど前にはまだ「汚い方言はやめましょう。正しい標準語を使いましょう」というのが正義としてまかり通っていた。学校教育ではもちろん、家庭内でまで、伝統的な言葉の使い方は忌むべきものとされた…