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シアワセの容相

あしたはこっちだ

なぜ有機農産物を選ぶべきなのか、あるいは選ぶべきではないのか?

野菜に罪はない 私はいわゆる「有機農業」をやっている人、そういうのを志した人、その周辺の人々を数多く知っている。なかにはずいぶんと親しい友人もいる。恩人といっていい人だっている。そういうコミュニティに属していたことがあると、こんな記事を読ん…

教師の仕事は「教える」ことではない - 情報提供者としての自覚

ひょんなことから始めた家庭教師の仕事も、けっこう長くなった。やってて面白いなあと思うのは、これが全力投球を要求されるからだ。子どもだましの古臭い知識を適当に教えとけばいいとか、あるいは生徒が問題を解く監督だけしときゃいいとか、いや、たしか…

「大丈夫です」は、大丈夫なの?

ミルクを入れるべきか否か? 紅茶が2つ運ばれてくる。ミルクを入れたポットがひとつ。私はポットをとり、「ミルクは?」と聞く。向かいに座った若い人は、「大丈夫です」と答える。私はちょっと考えてから、自分のカップにだけミルクを入れる。 たぶん、若い…

蔵書は散逸してこそ - 古本はたいせつにしよう

桑原武夫蔵書破棄のニュースを聞いたときには、なんとも残念な気持ちになった。けれど同時に、「ああ、そうだよなあ」とも思った。 mainichi.jp 敬意を込めて「桑原武夫」と敬称抜きで書くのだけれど、恥ずかしながらたぶん私は桑原武夫の著述を読んでいない…

米はどこへ行った - 若い頃の疑問にここらで決着をつけておこう

学生の頃だったかあるいはその少し後だったかは忘れたけど、とにかく若い頃、「米はどこへ行った」という大きな疑問が私の中に生まれたた。現代の話ではない。江戸時代のことだ。 私が子どもの頃、教科書には「江戸時代には士農工商の身分制度があり、農民が…

なぜ坊主は妻帯しないのか - ある試論

人類がアフリカの片隅から世界中に居住範囲を広げていった速度は、大型哺乳類としては相当に速い。その後も、急速に生活様式や食性を変化させ、環境に適応していった。そうやってニッチごとに環境に適応していったのに、種としての同一性は保たれている。 こ…

マストドンは絶滅しても

しょせんは亜流? マストドン、最近何かと話題になっているツイッター・ライクなソーシャルコミュニケーションツールのことだけれど、これは流行る。いや、流行らない。どっちなんだ? まず、現状のままのマストドンが流行るとは思えない。理由はいくらでも…

道徳教育推進教師に資格はない? - 無資格教員が教科を指導する矛盾

指導要領改訂で道徳科という科目ができるとかいう話を聞くのだけれど、家庭教師としては文部省のサイトに「道徳科の評価で,特定の考え方を押しつけたり,入試で使用したりはしません。」と書いてある以上、特に関心はない。特定の思想の押し付けはないと言…

漢文を教える意味はあるのか? - そりゃあるんだろうけど…

別にウラをとったわけでもない単なる与太話なのだが、中学の教科書に漢文が載っている理由は、詩吟協会(なんてものがあるのかどうか知らないが)の陰謀ではないかとずっと思っている。詩吟というのは漢詩を独特の節回しをつけて読むもので、幕末ぐらいから…

キャッシュを貯めこんでどうするの? - 暗記派への疑問

人間の記憶はアテにならない 家庭教師という仕事をしていると、ときどき生徒が気の毒になる。学校の教師の中にはずいぶんと大量の知識の暗記を生徒に強いるタイプのひとがいるからだ。そういう教師は、テストに暗記していなければ解けないだろうというタイプ…

「教材」はケチをつける練習台

中学生の頃の私は、本当に嫌な生徒だっただろうと思う。教師から見てね。というのは、教師の誘導には絶対に乗らなかったから。単純にひねくれ者というだけなのだけれど、それが凄まじかった。 たとえば社会のテストで、「イギリス」と書かねばならない解答欄…

学校はなんのために? - 不登校をめぐる見落とされがちな事情

学校は教育のため? 私は学校行かなくてもいいじゃない(いろんな意味で) と思っている。というのも、自分自身が高校時代にはほぼ完全に授業から精神的にエスケープしていたし(早い話が体育以外はほぼ完全に居眠りしてた)、自分の息子(中3)も天下に隠れ…

「教育勅語を教材に」は、もちろんあり得る

私の祖母はもうずいぶん前にこの世を去っているのだが、私をずいぶんとかわいがってくれた。その祖母が小学生だったか中学生だったかの私に向かって話してくれた言葉を思い出す。 「じゅんちゃん、なんでも覚えといたらええんやで。覚えて悪いことは泥棒だけ…

プロは信頼しても、やっぱり安心はできないという話

家庭教師の仕事をやっていると、けっこうな確率で学習障害(LD)に出くわすことになる。家庭教師というと「難関校受験対策のために金持ちが雇うもの」というイメージがあるかもしれないが、実際にはそういうケースはそれほど多くなく(もちろんある程度の比…

軍歌を歌う小学校は実在したか

軍歌ってなんだろう? 先日来、「軍歌をうたわせる幼稚園」というのが話題になっている。「そりゃないだろう」とか「時代錯誤だ」みたいな感じで多くの顰蹙をかっているわけだが、そういう話を見ていて、なんか「軍歌」のイメージがちがうんじゃないかという…

奇妙な三輪車 - Like-t3に乗ってみた

私は、長いこと自動車の免許をもっていなかった。もともと都市部に住んでいたからその必要を感じなかったからであり、自動車学校に払う数十万円とそこに通う時間をもっとほかに使いたかったからでもある。地方都市に移住を決めたときにはちょっと不便を感じ…

保育園で国歌・国旗は強制できない(技術的にも、法令的にも)

今日もまた、我が家に7人の保育園児がやってきた。前回記事にも書いたが、年長児たちが卒園を前に、「よそのお家」に遊びにくる企画だ。こういう変な企画にノッてきてくれる保育園があって、本当にありがたいなあと思う。そして、保育園って、そういう融通無…

「毎年やってるから」を理由にするのはやめよう

今年も、保育園の年長組の子どもたちが我が家にやってくる。息子が保育園の年長さんだったときに始まったこの行事、今年で9回目。よくここまで続いたもんだと思う。 中身は至って単純。保育園の子どもを5〜8人ぐらい(年によってちがう)のチームに分けて自…

「敬語」は「敬語」じゃない - 文法教育に存在するバグ

敬語は不要ではないか。誰もがそう思う一瞬があるだろう。けれど、なくならない。それには理由がある。 anond.hatelabo.jp 敬語がなければ、日本語が日本語にならない。なぜかといえば、敬語は日本語文法の中にしっかりと食い込んでいるからだ。だから、敬語…

PTAの義務的参加は教育上よろしくない

PTAの問題は、巨大すぎてちょっと正面からは触れない。けれど同時に、子どもをもったら避けて通れない。PTA改革は地域差が大きくてそこそこに進んでいるところでは進んでいるようなので一概に批判ばっかりしているのもなんなのだけれど、少なくとも私の身近…

日米首脳会談を延期すべきたったひとつの理由

来月、日本の首相がアメリカを訪問して日米首脳会談が開かれることになったそうだ。やめといたほうがいい。そう思うのはもちろん私がトランプ大統領に嫌悪感をもっているからというバイアスが強いのだけれど、それを意識的に割り引いても、やめておいたほう…

真実以後にモノを書くこと - あるいは私小説家とブロガーと

若い頃、「気軽に『真実』という言葉を使うな」と釘を刺されたことがある。もう記憶もはっきりしていないのだけれど、たぶん酒の席かなんかで、「君の言う『真実』は、単なる『事実』だろう。事実をいくら積み上げても真実には至らない」というような話では…

「破棄ってくる」は、さすがにわからなかった - 通じない言葉をあえて使う意味

いまの若い人には信じられないかもしれないが、ほんの50年ほど前にはまだ「汚い方言はやめましょう。正しい標準語を使いましょう」というのが正義としてまかり通っていた。学校教育ではもちろん、家庭内でまで、伝統的な言葉の使い方は忌むべきものとされた…

図書館の本は待って読もうよ - マックで女子高生ならぬ、ファミレスで女子中学生の話題に反応して

図書館の歴史は古い。「図書館」といえば少し意味が狭まるが、ライブラリ、つまり情報を蓄積した場所ということならば古代メソポタミアの粘土板の時代まで遡るそうだ。情報が紙に記載されていた時代には図書館は当然紙の文書の保管庫であり、教会や大学のよ…

いかにして子どもをゲームから遠ざけるか

自分自身を振り返って、親が子どもに何かを禁じるのは、そのこと自体が問題だと思う。親の言うことなんて、たいていは聞かなくてけっこう。かつて子どもだった自分自身の経験からはそう言い切っていいと思う。 とはいいながら、今度は親になってみると、子ど…

学校行かなくてもいいじゃない(いろんな意味で)

「義務教育」という言葉には、トラップがある。このことは以前に別の場所で書いた。 「教育の義務」なのでしょうか? だったらそれはどんな義務なんでしょう? 私の質問に、正しく答えられる生徒は多くありません。「義務教育」という返答が返ってきますから…

アタマが良くなるクスリはないのだけれど…

学校のテスト、特に中学校や高校の試験は、点取りゲームに過ぎない。それ以上でもそれ以下でもない。それが掛け値のない現実。だから、テストのための勉強というのはつまりはゲームでハイスコアをとるためのトレーニング。だから、それがその人の知性に対し…

風邪はなかなかダイナミック

正しく発せられた問いかけは、問題の大半を解決しているという。風邪をひいたらどうすべきだろうか? その問いは、正しく発せられているとは言えない。なぜなら、風邪といっても一様ではないからだ。それに、風邪の各段階によってすべきことはちがう。さらに…

スパム発信者になってしまった! - これは自分を振り返る機会かもしれない

今朝(というよりもう昨日の朝)、メールを見たら、契約しているレンタルサーバーから「メール送信件数の上限を超過しております」との連絡。やばいよ! 全く心当たりがないのに、1000件以上のメールが送信されている。あわてた。 よく聞く話だがどこか遠い…

オールドメディアの勝利 - テレビをバカにしてはいけないという教訓

トランプ大統領を生んだ今回の大統領選挙、結果を正確に予測したのは結局はFacebookだけだったという分析記事がある。かなり詳細な考察。 medium.com けっこう妥当な気がする。そして、こういう記事を見ると、「今回の選挙はやっぱりソーシャルメディアが勝…

刑務所に入るのはヒラリーか、トランプか? - どっちもありそうにないが

トランプの公約(?)のひとつは「ヒラリーを刑務所に」だが、おそらくこれは実現しない。トランプが指揮権を発動してさらなる捜査が進んでも、メール問題に関しては現在わかっている以上の問題は出てこない。既に徹底的に調べつくされているわけだから。仮…

トランプ経済は破綻する - もういっぺんだけ言っておこう

私は言霊という非科学的なものをなんとなく信じている。迷信を信じる自由がなくなったらこの世は終わりだと思うから、そのことでとやかく言われたくはない。だから私は、1回も「トランプが当選する」みたいなことは言わなかった。ただ、そうなったらヤバイな…

アメリカ大統領選挙への野次馬的感想

(11月9日12時30分)大統領が今日決まらない可能性 - 投票日から2週間後までもつれた16年前が再びか? 正直、ここまでトランプが引っ張るとは思わなかった。日本時間11月9日12時半の時点で、トランプがリード。そして、勝敗を分けるフロリダ州は49%対48%と…

変わる英語、変わらない英語教育

日本の英語教育は、私が知っている過去数十年だけとっても大きく変わった。指導要領はコミュニケーション重視に大きく舵を切ったし、高校英語では科目構成そのものが大きく組み替えられた。各学校には英語を母語とするALTが配備され、小学校の間から英語に親…

言葉の定義と、詩と、気温と

もちろんノーベル賞はもらえない 高校生ぐらいの頃だったと思うが、「ボブ・ディランみたいな歌が書きたい」と思った。コンセプトは、「とにかく長い歌」。ディランの歌は、やたらと長い。長ければボブ・ディランというわけではないだろうし、ボブ・ディラン…

サンタクロースは存在するか - 息子との想い出

サンタ問題が存在することを、ひとの親になるまで知らなかった。つまり、「サンタクロースは存在するのかどうか」という大命題。いや、どうでもいいことだ。少なくとも、十代以降結婚するまでの数十年間の私にとってはどうでもいいことだった。鼻でフンと笑…

海外からの投票はトランプに有利か? - ヤジ馬の予想として

投票日まで1週間を切って、いよいよ罰ゲームのようなアメリカ大統領選挙のわけがわからなくなってきている。世論調査の支持率でいえばほとんど常にトランプが負けているが、どっちかといえば誤差の範囲。民主党と共和党の地盤分析みたいなアメリカ大統領選挙…

砂糖玉の効用 - 私たちはプラセボについて十分にわかっているのだろうか?

海外のホメオパシー事情をチラ見した 別に自分自身が使っているわけでもないのでホメオパシーにまつわる議論に深くかかわるつもりはないのだが、ここにあんまり科学を持ち出すのは、ちょっとちがうんじゃないかと感じている。少なくとも、硬い科学だけではど…

科学でもって叩く人々に - 「迷信」は正しい罵詈雑言か?

人間には2種類があり、迷信には3種類がある どうにも「科学」の名前を借りた(あるいは「科学的」かどうかを論拠にした)批判的な言葉がしんどくてしかたない。いや、まあ私だって、そういうモノの言い方をすることはある。基本的に、ケンカというのは、ケン…

笑うのはたいへんだし、泣くのはもっとたいへんだ - 現代落語に寄せて

なんで「マックで女子高生が」が私にウケなかったのか? 中学2年生の息子、落語が趣味で、小学生の頃からあちこちでシロウトの一席を披露してきている。福祉施設の慰問とか、ローカルなイベントとかで。ただ、声変わりで思うようなパフォーマンスができない…

なんで「記録タイマー」をアップグレードする?

「記録タイマー」と聞いて、「ああ、あれだな」とピンとくる人は、おそらく理科教員だろう。塾講師、家庭教師、学参編集者、私のような教育寄生業界の人間かもしれない。ほとんどの人は「記録タイマー」と聞いても、「えっと、ストップウォッチのこと?」ぐ…

禁書がある国にロクなことはない

「バナナはおやつに入りますか?」 この文明化された日本という国に、禁書が存在する。驚いた、と言いたいところだが、驚くことでもないかもしれない。 togetter.com 学校というところは、実に奇妙なことをやってくれる。以前から、そういう話はあった。 det…

AIによる投資は未来をつくるのか? - あるいは、資本主義の言い訳を聞きたい

AIで株って? 株式投資の現場に実際に人工知能が導入されているらしいという報道をしばらく前に聞いて、いろいろ考えていた。これは機関投資家がやっていることだと思っていたのだが、一般投資家にもその利用が広がるようだ。 www.nikkei.com そしてさらに、…

倫理が論理に影響するとき - あるいは、学問は血塗られているという話

倫理と論理は、漢字の書き取り問題でよく一緒に出される。私は高校生になって倫理の授業が始まる瞬間まで、この2つを混同していた。最近の優秀な生徒はちゃんと区別している。ともかくも、ethicsとlogicsは基本的に別なもの。ただ、現実世界においてはこの2…

問題になっているのは何なのか? - ホメオパシーについて語る前に

ホメオパシーについてはいっぺん自分の考え方をきっちり書いとかなあかんなと思っていたんだが、それはそれでけっこう重い話になるので躊躇している。ただ、ここのところの炎上のしかたには、ちょっと「ちがうんじゃないの」というのを感じていた。そこにま…

ミシェル・オバマを大統領に? - それは、ない、けれど。

ミシェル・オバマ大統領夫人の演説を受けて、「よっ、大統領!」ではないが、彼女を大統領に、という声がまたも上がってきているらしい。ヒラリーができるならミシェルだって、ということなのだろうか。 www.good.is もちろんこれは、外野の声。にしても、Tw…

ボブ・ディランのノーベル賞に言葉がない。

ボブ・ディランがノーベル文学賞! なんとも驚きだ。そして、嬉しい。ノーベル賞、さすが、やることがダイナマイト級。 アメリカの文壇では、喜ぶ人がいると同時に、「なんで作家じゃないんだ!」「フィクションは去年も対象じゃなかった。それはないよ」み…

因数分解とか、教える意味はあるの? - 教育についてウダウダ書く前に

なんで勉強するの? 中学生ぐらいの子どもたちに、「勉強、好きですか?」って聞いたら、10人のうち8人から9人は「嫌いです」もしくは「好きじゃない」と否定的な答えをよこす。正常だと思う。私も嫌いだった。いまでも嫌いだ。 もちろん、10人のうちに1人か…

大統領候補の差し替えはあり得るのか - 技術的に、ほぼ不可能

アメリカ大統領選、トランプのあまりの傍若無人ぶりに共和党が候補者の差し替えをするのではないか、みたいな話が以前からある。この期に及んでそんなことができるのだろうか? いまだにそういう可能性に触れている記事があったので、気になった。 www.newsw…

「意訳」という言葉への違和感について - あるいはAI翻訳への期待

英語は、私の重要なメシのタネのひとつだ。英語で初めてお金をもらったのはもう30年も前の話。その後、断続的に、15年ほど前からは継続的に、私の生活をささえてくれている。高校時代に英語で危うく落第しかけたことを思えば奇跡のような話だし、海外生活な…